無痛分娩って、日本では賛否両論が巻き起こりやすいもの。
特に、年配の人には無痛分娩反対派が少なからずいる印象です。
- 無痛分娩で産むなんて甘えだ
- 痛みを経験せずに産んだら愛情が薄れる
- 母親としての覚悟が足りない
など、ネットなどでもよく否定的な意見を見かけます。
私は、31歳の時に息子を無痛分娩で産みました。
実母が無痛分娩に反対だったので普通分娩で予約したものの、陣痛に耐えられず出産当日に無痛に変更しました。
無痛分娩で出産して約2年が経ちますが、「無痛分娩にしてよかった!」と声を大にして言えるほど満足しています。
無痛分娩だから愛情が薄れるなんて、1度も感じたことはないです。
本記事では、実母から反対されながらも無痛分娩に挑んだ私の体験談を紹介します。
無痛分娩を反対されて迷っている方の参考になったらうれしいです。
無痛分娩にはリスクや事故も伴います。
ご自身で調べて納得したうえで分娩方法を決定してください。
実母がまさかの無痛分娩に反対。その真意とは?
私の場合、普通分娩予定だったのに急遽当日に無痛分娩に変更するというイレギュラーな分娩でした。
普通分娩で予約を取ったあとも「無痛分娩にしたいかも…」という思いがあり、すっきりしないまま出産当日を迎えました。
なぜ、普通分娩を予約したのか?
理由は、実母の無痛分娩に対する反対です。
妊娠初期、実母に無痛分娩も考えていると話すと「1回くらい陣痛を経験してみなさい。無痛分娩には反対」と言われました。
私の母は昔から放任主義で、私の決断に口出しすることはほぼなかっただけに、驚くと同時に大きなショックを感じたことを覚えています。
その後実姉から聞いたのですが、実母は「自分がどんな思いで娘(私)を産んだか身をもって経験して欲しい」と思っていたそう。
「無痛分娩だとしても同じ出産なのに…」と、複雑な気持になったのが正直なところです。
が、実母の事を尊敬し、親孝行したいと思っていた私としては、無痛分娩にしたら母を裏切るような気がし、迷った挙句普通分娩を選択しました。
ちなみに、無痛分娩に対する実父の反応は「どっちでもいいじゃない~♪」という何とも気軽なもの。
「自分と同じ痛みを経験してほしい」という無痛分娩への反対理由は、女親ならではだなと感じます。
私が無痛分娩に惹かれた理由
私が無痛分娩に惹かれた3つの理由を紹介します。
【理由①】陣痛が怖かった!
陣痛が怖い。
無痛分娩に惹かれた1番の理由はこれです。
「鼻からスイカが出てくる程の痛み」とも言われる陣痛。
避けられるならば、避けたいというのが私の本音でした。
歯科治療では当たり前のように麻酔をするのに、歯科治療より格段に痛いはずの出産は麻酔が主流でないのはなぜなのでしょう…。
経腟分娩をした女性の中で、フランスでは8割、アメリカでは6割が無痛分娩と言われる中、日本ではわずか4%程度と推測されているようです。
事例が少ないからこそ、「未知のものに対する拒否反応」で反対する人もいるのかもしれません。
また、日本は「お腹を痛めて産んでこそ、我が子を愛おしく感じる」という昔ながらの固定観念が根強く残っているようにも感じます。
【理由②】産後の体力回復が早い?
無痛分娩だと陣痛での体力消耗が少なくて済むので、産後の体力回復が早いというのも無痛分娩に惹かれた理由の1つです。
私は里帰りをしない出産を選択したので、産後ある程度余力があるといいなと思っていました。
▼夫婦で産後を乗り切るためにした6つのこと▼
☞出産後里帰りしないで乗り切った体験談!不安を解消する6つの準備
【理由③】リラックスして立ち合い出産ができそう
私は夫の立ち合い出産を希望していました。
無痛分娩にしたらリラックスして立ち合い出産ができそうだと思ったのも、無痛分娩に惹かれた理由です。
ただ、私の場合激しい陣痛を経たあと急遽無痛分娩という流れになったため、夫は「妻がこんな痛い思いをして子どもを産んでくれた!」と、私に対する尊敬の念が強まったようです。
リラックスとは程遠い壮絶な陣痛ありの分娩も、メリットはあります。
無痛分娩の手法と費用
無痛分娩には、大きく分けて2種類の手法があります。
無痛分娩の手法と費用について、詳しく紹介します。
無痛分娩の手法は2つ。硬膜外鎮痛と点滴からの鎮痛
そもそも無痛分娩には、主に「硬膜外鎮痛」と「点滴からの鎮痛薬投与」の2種類の手法があります。
硬膜外鎮痛と点滴からの鎮痛薬投与の特徴は、以下の通り。
手法 | 硬膜外鎮痛 | 点滴からの鎮痛薬投与 |
麻酔効果 | 強い | 弱い |
処置方法 | 背骨付近の「硬膜外腔」という場所に、直径1mm程の細くて柔らかい管を入れ、管から薬を注入 | 点滴により静脈の中に薬を注入 |
母体への影響 | 少しあり (意識ははっきりしている。多くの場合、呼吸は影響を受けない) |
あり (眠くなったり、呼吸が浅くなる場合がある) |
赤ちゃんへの影響 | ほとんどなし | 可能性あり (眠くなったり呼吸が浅くなる場合がある) |
参考:日本産科麻酔学会
気になる!無痛分娩の費用
無痛分娩の費用は健康保険の適用外となるので、基本的に全額自己負担です。
費用は病院によって異なりますが、数万~十数万程度という病院が大多数です。
分娩費用と同じで、病院の場所によってもばらつきがあります。
私の無痛分娩レポ!急遽普通分娩から無痛分娩に切り替えることに
普通分娩の予定だった私は、破水から始まったため陣痛促進剤を入れて陣痛がくるのを待ちました。
数時間後、促進剤が効きじわじわとやってくる陣痛の波…。
その後痛みはどんどん強くなり、呼吸するのがやっとのレベルに。
もはや鼻からスイカを超えていました。
痛みは強いのに子宮口はほとんど開かずの状態が続き、心身ともにヘロヘロ。
夫もオロオロ。
そこで頭をよぎったのが、「この病院、無痛分娩もやっている!」ということでした。
「この痛みから逃れたい!」その一心で、主治医に無痛分娩への切り替えを懇願。
この時は、痛すぎて実母の無痛分娩反対など頭から消え去っていました。
無痛分娩は本来事前予約が必須なのですが、主治医は私のあまりの痛み様に同情したのか(?)、すぐに麻酔医のスケジュールを確認してくれ、無事無痛分娩に切り替えることができました。
硬膜外鎮痛で背骨付近に管を入れる方法でしたが、陣痛の痛みに比べれば何のその。
薬を入れてから1時間も経たないうちに麻酔が効き始め、その後ほぼ無痛状態に。
優雅にテレビを見ながら、夫と雑談を楽しむ余裕までありました。
モニターで陣痛の波を確認しつつタイミングを見計らっていきむ!という流れを数時間繰り返し、無事息子が誕生しました。
下半身の感覚がないのでいきむコツをつかむまでが大変でしたが、マタニティヨガで練習した呼吸法のおかげで何とか乗り切れました。
マタニティヨガについては、「マタニティヨガおすすめ3選!妊娠初期から臨月までOKの3社を厳選」で紹介しているのでぜひチェックしてみてくださいね。
無痛分娩に反対だった実母が、無痛での出産を知った時の反応
無痛分娩を反対していた実母に無痛分娩で産んだ事実を言うか言わないかは悩みました。
が、悪いことをしたわけではないので伝えることに。
返ってきた言葉は、「そうなんだ!無事産まれてよかったね~!」という、何ともあっさりしたもの。
まるで無痛分娩に反対していたことを忘れているかのようでした。
実母なりに思うところはあったのかもしれないし、それを私には見せまいとしてくれていたのかもしれませんが、実母の言葉を受けて安堵した自分がいました。
と同時に、「最初から反対なんて言わないで欲しかった…」と思ったのも事実です。
経験して感じた無痛分娩のメリット・デメリット
実際に無痛分娩を経験して感じた、メリットとデメリットを紹介します。
無痛分娩最大のメリット「痛くない!」
「痛くない!」
私の場合、無痛分娩のメリットはこれに尽きます。
あの陣痛の痛みが続いていたら、失神していたと思います。
初産で比較対象がないため、産後の回復については正直よくわかりません。
ただ、陣痛ではかなり体力を消耗したので、途中で無痛分娩に切り替えなかったらもっと弱っていたとは思います。
普通分娩から無痛分娩への切り替えができる病院だったのも、ラッキーでした。
私が感じた無痛分娩のデメリットはただ1つ
唯一デメリットとして感じるのは、費用が高額なことです。
とはいえ、安全な環境で安心して無痛分娩を行うために、ある程度の費用がかかるのは致し方ないこと。
あの痛みから逃れられたと考えると10万円は安いと感じています。
無痛分娩に反対されたけど、無痛で産んだことに後悔はない
実母に無痛分娩を反対された私ですが、無痛分娩で出産したことに対する後悔は一切ないです。
普通分娩で産んだ人よりは、痛みを味わっていないのかもしれません。
でも、無痛分娩で産んでも普通で産んでも、産んだことに変わりはないです。
みんな、約10ヶ月間お腹で大事に育てて、命がけで出産をするのです。
もちろん、息子に対する愛情が薄れるなんてこともありません。
私は、お産について聞かれた時には無痛分娩にしたことを隠さずに話しています。
お産は十人十色。人のお産にとやかく言う権利はないと、私は強く思います。
自分が納得いく形でお産をするのがいちばん。
無痛分娩も普通分娩も、すべてのお産が尊重される世の中になりますように。
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