働きながら子育てをするうえで、避けて通れないのが「どうしても休めない日に子どもが熱を出した」問題。
我が家は両実家ともに超遠方。
子どもが熱を出した時は、夫婦で対応するほかありません。
そんな時に頼りになるのが病児保育です。
0歳クラスで保育園に預け始めた我が家は、初年度に7回病児保育を利用しました。
でも、
「病気の子どもを慣れない病児保育に預けるのはかわいそう…」
という思いから、病児保育の利用に踏み出せないでいる人は多いのではないでしょうか。
何を隠そう、私もそうでした。
我が家の息子は人見知りが激しいタイプ。
- 具合が悪い中慣れていない病児保育に預けるなんてかわいそう…
- そこまでして仕事をする意味はあるのだろうか…
- 万が一のことがあったらと思うと不安…
と思い、入園から数ヶ月間は利用していませんでした。
ですが病児保育を利用している今、想像以上に病児保育のメリットを感じています。
本記事では、
- 「病児保育=かわいそう」と思っていた私が利用に踏み切った理由
- 病児保育を利用して感じたメリット
- 病児保育を利用して感じたデメリット
などを体験談をもとに紹介します。
- 病児保育に預けるのはかわいそうではないか…
- でも仕事も休みたくない…
と悶々としているあなたに、ぜひ読んでいただきたいです。
「病児保育=かわいそう」と思っていた私が利用に踏み切った5つの理由
病児保育に預けるのはかわいそう…。
私は長い間そう思っていました。
今でも病児保育を利用するかどうか悩むことはありますが、「どうしても」の時は迷うことなく利用しています。
私が病児保育デビューに踏み切った5つの理由を紹介します。
子どもが想像以上に体調不良になるから
我が家の息子は0歳9ヶ月で保育園に入園しました。
先輩ママから「保育園に慣れるまではよく体調崩すよ~」と聞いていたものの、これが想像以上でした。
それもそのはず。
保育園児の病欠頻度に関する研究では、以下のような結果が出ています。
年齢 | 年間の病欠日数 |
0歳 | 19.3日 |
1歳 | 12.8日 |
2歳 | 8.9日 |
3歳 | 7.0日 |
4歳 | 6.5日 |
5歳 | 5.4日 |
出典:保育園児の病欠頻度に関する研究(2017年東京女子医科大学)
0歳児の平均病欠日数は約20日!
平均で20日ということは、それ以上になる可能性もある。
私に与えられる有休は1年で20日。
このままでは有休が足りなくなる可能性が大きい…という危機感が、病児保育を利用する大きなきっかけになりました。
0~2歳を乗り切れば子どもの体調が安定すると知ったから
保育園児の年間病欠日数を見ると、年齢を重ねるにつれて病欠日数が減っていくのが分かります。
0歳は19.3日ですが、5歳は5.4日です。
周りの先輩ママに話を聞いても「2歳までを乗り切ったら、病欠回数はぐっと減る」と言う人が多数。
実際に私の保育園時代の連絡帳を引っ張り出して確認したところ、
- 4歳…3日
- 5歳…4日
でした。
病欠が多いのは2歳頃まで。
そう考えると、病欠が多いうちは病児保育の力を借りて乗り切るのもありだなと感じました。
仕事を諦めたくなかったから
私の同僚はみんな良い人たちです。
私が子どもの病気で休んでも、露骨に嫌な顔をする人はいません。
でも、私の欠勤が続けば確実に同僚の負担は増えます。
組織で働く以上、母親であっても独身であっても“責任を持って仕事をする”というミッションはみんな同じ。
欠勤が増えるにつれて、
- みんなに負担をかけている…
- 会社にいづらくなる…
という不安が大きくなっていきました。
また、息子の体調不良で欠勤した際、「何でこんな時に…」と息子に対してイライラしてしまう自分にも嫌気がさしていました。
息子は何も悪くないのに…。
この状態で仕事を辞めるのは不完全燃焼だし、「息子のせいで仕事を辞めることになった」と思ってしまいかねない。
そんな思いから、病児保育を試してみようと思うようになりました。
病児保育の口コミを見て信頼できると感じたから
病児保育を利用する前、よく病児保育について検索していました。
批判的な意見ももちろん多かったですが、実際に利用した人の意見は好意的なものが多かったんですよね。
病児保育を利用したママたちの口コミを紹介します。
【病児保育のススメ】
→看護師さん優しすぎる
→空気清浄機設置 衛生面の配慮万全
→インフルエンザ等の感染症は別室利用で感染の心配なし結果→病児保育利用してよかった❣️
利用できる人数少ないけど、病気の少ない春とかは案外利用できました
入園後はすぐ風邪引くので、まずは登録だけでも!— めいめい❤️人生に熱を入れる温熱士・コミュニティダンサー (@meimebae) March 11, 2020
病児保育4日目。「今日は何して遊ぶのかな?」と聞くと「しぇんしぇー!」と返答。病児の先生にも慣れてきた様子。今日もお散歩に連れてってくれるそう。ありがたい。
— なつ (@nattandao) March 12, 2020
有給残も心許ないので初めて病児保育を活用。
なんというか…色々神対応でありがたかった。ぱん吉もよく頑張った!— ぱんだ番長 (@pandabancho) March 13, 2020
病児保育に預けたんだが、
診察からお預けの手続きまで優しそうな看護師さんand保育士さんだったおかげでめちゃくちゃご機嫌に預けられた— 孤独のすーさん (@mochiri0222) March 12, 2020
実際に病児保育を利用した人の悪い口コミが少なかったことは、利用するうえでの大きな安心材料になりました。
「家族=チーム」と考えるようになったから
病児保育が気になりつつも「かわいそうかな…」と迷い悩んでいた時、夫から
「家族はチーム。チームプレイである以上息子にも協力してもらう必要があるんじゃないか?」
と言われ、確かにと感じました。
子育てと仕事を両立する以上、チームメイトである家族の協力は必要不可欠。
そう考えると、どうしてもの時の病児保育は「チームメイトである息子に協力を仰ぐ!」というスタンスで使わせてもらおうと考えるようになりました。
実際に病児保育を使って感じた7つのメリット
私が病児保育を使って感じた、7つのメリットを紹介します。
実際に利用したことで、「病児保育=かわいそう」という気持ちは薄れていきました。
病児保育7つのメリット
- 症状に合わせて個別に対応してくれる
- 手厚くきめ細かく保育してくれる
- 万一の時にもしっかり対応してくれる
- 長期登園停止の時に助かる
- 年齢の異なる新しい友達ができる
- 安心して仕事に集中できる
- 精神的なゆとりが持てる
症状に合わせて個別に対応してくれる
病児保育室には保育士さんのほかに看護師さんも常駐しており、常に病状を見ながら個別に対応してくれます。
息子は遊びの合間に併設の小児科で吸入をしてもらったこともありました。
家で過ごす場合気軽に吸入などできないので、とてもありがたかったです。
事前に伝えておけば投薬も行ってくれますし、食事や睡眠は子どもの病状に合わせたタイミングで取らせてくれます。
「具合の悪い中、病児保育での集団生活はかわいそう…」と心配していましたが、個別対応してくれると知りほっとしました。
手厚くきめ細かく保育してくれる
病児保育の保育士さんの人数は通常の保育園に比べて多く、ほぼ一対一で手厚く保育してもらえます。
人見知りが激しい息子は、病児保育初日はこの世の終わりかのように泣いていたそうです。
泣いている息子を置いて出社した私は、
「慣れない場所で、病気の息子にかわいそうな思いをさせているのでは……」という罪悪感の海に溺れそうでした。
が、一人の保育士さんがずっと息子をおんぶしてあやしてくださったおかげで、午後にはニコニコ笑顔を見せるようになったと聞き一安心。
保育士さんがここまで手厚く息子の保育をしてくれたと知り、私の罪悪感は保育士さん&頑張った息子への感謝の気持ちに変わりました。
万一の時にも適切に対応してくれる
病児保育は病気の子どもを預かる場所。
毎日さまざまな病気の子を預かっているので、保育士さんや看護師さんの経験も豊富です。
万が一病状が悪化しても、適切な対応をしてもらえます。
ある意味、家で過ごすより安心な環境だなと感じます。
小児科に併設している病児保育は、すぐに医師に診てもらうことができるので、さらに安心です。
長期登園停止の時に助かる
病児保育のありがたみを特に実感したのが、長期登園停止の時です。
息子がインフルエンザにかかった際、病児保育にはとても助けられました。
というのも、インフルエンザの場合、保育園の登園停止の基準は、
発症後5日を経過しかつ解熱したあと3日を経過するまで
と長期にわたるから。
さすがに一週間以上の休みはしんどい…。しかも、解熱後の子どもは元気いっぱい!
一週間分の溜まった仕事を心配しながら、元気があり余った子どもの遊び相手をするのは、精神的にも厳しいものがあります。
長期登園停止の時の病児保育は、空から舞い降りた女神レベルのありがたさでした。
息子も、病児保育でたくさん遊べたからか、家に籠っている時より満足気でした。
インフルエンザなど強い感染症の場合は、隔離された部屋に入る場合が多いです。
我が家も、インフルエンザに感染した時は隔離部屋を利用しました。
隔離部屋は少数しか受け入れていないケースが多いので、事前に確認しておくと安心です。
年齢の異なる新しい友達ができる
病児保育には年齢別のクラスはありません。
そのため、色んな年齢の子と触れ合う機会があります。
1歳の息子は、病児保育を利用した際よくお姉さんたちに可愛がってもらっているようです。
病児保育の先生から、泣いている息子を5歳のお姉さんが慰めてくれて、2人で仲良く遊んでいたと聞いた時はほっこりしました。
普段の保育園では、年齢の異なる友達と密に触れ合う機会が多くありません。
そういう意味では、色んな年齢の友達と触れ合えるのは病児保育のメリットだと感じます。
安心して仕事に集中できる
病児保育室で預かってもらっている間は基本的に“お迎えコール”が入らないので、安心して仕事に取り組めます。
調子が悪そうな息子を無理して保育園に預け、「大丈夫かな…」とソワソワしながら仕事をしている時と比べたら、集中力は雲泥の差です。
この精神的な安心感は、本当にありがたいです。
私の場合「慣れない場所で奮闘する息子の頑張りを無駄にしないためにも、仕事を頑張るぞ!」と、いつも以上に仕事に集中することができています。
精神的なゆとりが生まれる
病児保育を利用する一番のメリットは、精神的なゆとりが生まれることです。
- どうしても外せない仕事がある
- 有休を使い過ぎてもう休めない
そんな切羽詰まった状況の時、「いざとなったら病児保育がある」と思うだけで本当に心が軽くなります。
ワーママ生活は綱渡りの連続。
ストレス軽減のためにも、いざという時の選択肢を増やしておくことを強くおすすめします。
実際に病児保育を使って感じた4つのデメリット
私が実際に病児保育を使って感じた4つのデメリットを紹介します。
病児保育4つのデメリット
- ほかの子から感染する可能性がある
- 給食やおやつは出ない場合が多い
- 金銭的な負担がある
- 自治体の病児保育は予約が取りづらい
ほかの子から感染する可能性がある
ネットで病児保育について調べた際、「病児保育は、ほかの子から別の病気をもらってきて体調不良が長引く」という意見を何度か目にしました。
これは、病児保育ならではのデメリットだと感じます。
ただ、これまで病児保育を利用した中で、息子がほかの子から病気をもらったことはありません。
そもそも “うつる・うつらない”を気にしだしたら、通常の保育園にすら預けられなくなります。
そこは割り切るしかないなと感じます。
給食やおやつは出ない場合が多い
病児保育は、給食が出ないところが多いです。
我が家が住む自治体の病児保育は出ません。
そのため病児保育利用時には毎回お弁当とおやつを持参します。
給食やおやつって、意外と準備が大変。
我が家では、前日の夜や当日の朝に急遽病児保育の利用が決定し、「家に何もない!」と困ったことが多々ありました。
今は、もしもの場合に備えてレトルトを何個か常備しています。
金銭的な負担がある
病児保育を利用する際は、通常の保育園料とは別に、施設に利用料を支払うケースがほとんどです。
民間企業等が運営する病児保育対応のベビーシッターも、1時間1500円程~の場合が多いです。
病児保育を利用する場合、普段の保育料とは別に費用がかかることを頭に入れておきましょう。
自治体の病児保育は予約が取りづらい
どこの自治体の病児保育にも共通して言えるのが、予約が取りづらい!ということ。
病児保育は数日連続して利用する子も多いです。
例えば月曜に利用した子全員が火曜も連続利用した場合、新規の子が火曜に利用できる枠は残っていません。
一方で、前日キャンセル待ちとなっていても、当日の朝に熱が下がって利用をキャンセルする人が多ければ、たくさんの子が新規で利用できます
自治体の病児保育はリーズナブルな料金が魅力ですが、倍率が高いのがデメリットです。
病児保育対応シッターに登録すればさらに安心
自治体の運営する病児保育はまだまだ数が少ないのが事実。
希望した日に入れないということも多々あります。
そこでおすすめなのが、病児保育対応のベビーシッターです。
24時間Web上で条件に合うシッターさんを探せ、急な依頼にも対応してくれるのでとても便利。
自治体の病児保育に入れなかった時の保険として、我が家も登録しています。
我が家が登録している病児保育対応のベビーシッターサービス
キッズラインは当日対応してくれるので心強いです。
直前だとシッターさんが見つかりづらい場合もあるので、事前に目星を付けておくと安心。
費用相場は1時間1500円程~です。
キッズラインの体験談は「キッズライン評価点では分からない本音口コミ!1歳息子を預けてみた」で紹介しています。
病児保育はかわいそう?と躊躇しているあなたへ
「病児保育に預けるなんてかわいそう」という声が多数あるのは事実です。
もちろん、子どもが病気の時は親が看病してあげられるのが一番なのかもしれません。
でも、仕事と育児の板挟みでストレスが爆発してしまう前に、病児保育という選択肢を使うのは1ミリも悪いことではありません。
この1年で息子は病児保育にも慣れてきて、私も「病児保育に預ける=かわいそう」という罪悪感はほぼなくなりました。
私は病児保育を利用したおかげで、
- 息子が病気の時も、心にゆとりを持って笑顔で接することができる
- 仕事を続けることで子どもの選択肢を広めることができる
- 職場で信頼を得ることで自分の人生を充実させることができる
といった、たくさんの“できる”を得られました。
「病児保育はかわいそうかな…」と心配して利用を躊躇しているならば、思い切って一度預けてみてください。
預けることで見えるものがたくさんあるはずです。
病児保育を使うことでママの笑顔が増えるならば、それは子どもにとってもハッピーなこと。
子どもが頻繁に体調を崩すのも、小さいうちだけです。
いざという時の選択肢を増やして、ストレスを溜めない育児ライフを送りましょう。
▼ワーママのストレスをぶっ飛せ!▼
☞ワーママがつらいと感じる6つの理由と、限界前に試してほしいこと